インフルエンザは、インフルエンザウイルスへの感染による疾患で、発症すると38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。併せて普通の風邪と同じように、喉の痛み、鼻汁、せきなどの症状も見られます。お子様では痙攣や中耳炎、稀には急性脳症を、ご高齢者や免疫力の低下している方では肺炎を併発するなど、重症化するケースがあります。
インフルエンザを予防する有効な手段の一つに、流行前のワクチン接種があります。インフルエンザウイルスは毎年少しずつ性質を変え、異なるタイプが流行するので、それに対応するために、予防接種も毎年行う必要があります。
インフルエンザワクチンは、接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約5ヶ月間持続します。日本では、インフルエンザが例年12月~翌3月頃に流行するので、毎年10月下旬~12月に接種するのが妥当でしょう。
2015年から、インフルエンザワクチンは、A型2株、B型2株を含む4価(4種混合)ワクチンになりました。
接種は、1年を通して、いつでも可能です。ただし、5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがありますので、再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。接種の年月日は、忘れないようにメモに残しておきましょう。
また、接種した部位が赤くなったり、腫れたり、熱を持ったり、痛むことがあります。しかし、通常は2~3日で治まります。その他、熱っぽい、だるいなど、体調に変化が生じた場合は、すぐにご相談ください。
65歳以上の方
養護老人ホームや長期療養施設などに居住されている方
慢性の持病(COPDなどの呼吸器疾患、糖尿病、慢性心不全、肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患)をお持ちの方 など
平成26年10月から、高齢者を対象とした成人用肺炎球菌ワクチンが「定期接種」(「予防接種法」に基づき、市町村が実施する予防接種)となりました(定期接種の対象となる方は、生年月日により毎年異なります)。対象の期間内に、市町村の契約医療機関や保健所で接種を受けると、公費の助成が受けられます。
詳細については、お住まいの市区町村にお問い合わせください。